値引きの対象とする「諸経費とは」

工事見積書の末尾に、「一般管理諸経費」といしゆつせいう項目が書かれ、その下に「出精値引き」という文字が朱記しているのを見ることが多い。

この一般管理諸経費とは一体なにものかについて知っておかれるとよい。この項目は、早い話が、会社の「経費」に相当するものだ。

建築工事費は、大きく分けると経費と直接工事費に二分できる。この経費に当たるのが一般管理諸経費に当たり、その内容は、多岐にわたる。どう考えても値引きできそうな項目が見当たりない。もし値引きの対象とするとしたら

一、交際費。

二、寄付金。

三、諸給与。

四、役員報酬。

五、現場所員の人件費。

などで、他の項目を値引きすることなどありえない。この五項目も実は、節約・リストラしていないのが現状だ。値引きした分は、下請工事代金を絞るに過ぎない。そのために、機器や部品などを当初からメーカーの希望価格(定価)で値入りするという「おかしなこと」を平気で行うのだ。テレビを購入するのに、商店が値引きするというのと意味が違うということを覚えておいたほうがいい。

安ければ何でもよいという考え方そのものを、消費者も変えねばならない。もし、値引きさせるにふさわしい項目があったら、具体的に何をいくらに値引くのかを確かめてほしいものだ。下請け泣かせの値引きは自殺行為になる。